今回のテーマ
「だらけ」と「まみれ」の区別は難しいですよね。
今回はその意味の違いを解説したいと思います。
はじめに「だらけ」と「まみれ」の意味を挙げます。
「だらけ」と「まみれ」の意味
「だらけ」
①名詞について、その名詞のもののために汚(よご)れたり、その名詞のものが一面に広がっている様子を表す。~にまみれている。
②「だらけ」が付いた名詞のものがたくさんあるという意味を表す。
「まみれ」
名詞について、その名詞のものが、汚れている感じに、全体的についていることを表す。また、困った状態であることを表す。
また、「俗塵(ぞくじん)にまみれる」など抽象的なものに転用できる。悪い印象に用いられる。
そもそも「まみれ」は「塗(まみ)れる」という動詞から派生した言葉です。「塗れる」の意味を確認しましょう。
「まみれる」
あるものが全体にくっついて汚れる。
「だらけ」の意味を見れば分かるように、「だらけ」と「まみれ」は同じ意味を持っている場合もありますね。
「だらけ」と「まみれ」の例文
では、それぞれの意味の例文をみてみましょう。
「だらけ」①
銃撃戦の後、辺りは血だらけだった。
土足で家に入ったので、床が泥だらけだ。
血だらけになっても、立ち上がる。
泥だらけの作業着
「だらけ」②
傷だらけ
間違いだらけ
借金だらけ
「まみれ」
垢まみれ
汗まみれ
埃まみれ
借金まみれ
以上をまとめています。
血だらけ/まみれ
泥だらけ/まみれ
借金だらけ/まみれ
垢、埃 も同様。
これらの5つの名詞であれば、「だらけ」と「まみれ」はほぼ同じ意味です。
解説
では「だらけ」と「まみれ」の小さな意味の違いを解説します。
「だらけ」はこの記事の一番最初に書いた意味②のとおり、「たくさん」というニュアンスがあります。したがって、「たくさんついてて汚れている」という感じがあります。
一方で「まみれ」は「まみれる」にあるように「あるものが全体的に汚れているというニュアンスです。あるものの具体例は人全体だったり、ある区画全体だったりなど、範囲が決まっている印象があります。
「その範囲が全体的に汚れている」ということは「その範囲がたくさん汚れている」とも解釈できるでしょう。ですから、「だらけ」と「まみれ」は意味を共有出来るのでしょう。
まとめ
次回は「だらけ」と「まみれ」の使い分けについて検討したいと思います。
どう使い分けるか? それとも、そもそも使い分ける必要があるのか???