今回のテーマ
前回は「させていただきます」を使える条件について解説し、誤用の一例である「自己紹介させていただきます」について解説しました。
今回は誤用例として「担当させていただく」を挙げて解説します。
「させていただきます」の基本的情報は前回の記事をご覧になってください。リンクは以下です。
「させていただきます」の使い方には気をつけろ!①
誤用例②「担当させていただく」
皆さんが窓口や店に行ったときに、店の人が「担当させていただく」と言ってきたことがありませんか??
実はこの日本語は間違いです。検証してみましょう。
その人に担当することをお願いをした??
「させていただく」の基本的な用法に「許可を受ける」という意味がありました。
皆さんが、その担当者が皆さんを担当する人になることをお願いしたのでしょうか??
いいえ、お願いしていないですね! 店に行ったら、勝手にその人が担当になっただけで、皆さんに決定権はありませんでしたね。
許可を取っていない「させていただきます」は失礼
前回の記事にも書いたように、許可をとっていない「させていただきます」は強制力を感じさせるもので、怒らせたり、失礼だったりします。
担当者:「担当させていただく山田です!」(お前ごとき、小額の客は私/俺が対応して十分だ)
アナタ:「はい、お願いします。」(いやいや、お前に頼んでいないし、もっとイケメンの/美女の/優秀な担当者を出せよ)
会話を言葉だけで、客観的に分析すると、「させていただきます」を使うと上記のような状態になっています。
実際、()の中のような気持ちを持っているから、「させていただきます」を使っているわけではなく、この言葉を使っている日本人が「させていただきます」の用法を知らないだけなのです。
適切な言い換えは?
定石通り、「担当します」、「担当致します」でよいでしょう。
もし、本当に指名されて、光栄に思うのであれば「担当させていただきます」でも間違いではありません。
しかし、大抵の会話は「担当します」、「担当致します」 で足りると思います。
本来、「させていただく」という敬語は、頻繁に使うものでいはずなのです。
社会で使われ過ぎなのです。
まとめ
今回は誤用例の2つ目についてまとめました。
「担当させていただく」は皆さんが実際に客として聞いたり、実際に使ったりしそうな表現ですから、明日からも正しい言い方を実践出来ますね。
「させていただきます」については、具体的な場面で適切かどうかの判断が分かれると思うので、疑問のある方は是非質問してください。